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ワニグチギセルの仲間 Grandinenia [中国の陸貝]

広西チワン自治区は有名な桂林をはじめ、広範囲に石灰岩地がみられます。

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このような石灰岩地にはワニグチギセルと呼ばれるキセルガイの仲間が生息しています。
これらTropidauchenia属やGrandinenia属は好石灰岩性で主に露頭や岩壁に付着しています。
今回はGrandinenia属の一部を紹介します。

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Grandinenia umbra rex
殻長が40mmほどの比較的大型の種です。

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現地での生息密度は高いです。

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Grandinenia mirifica
特異な形をしています。
当ブログで以前に紹介しています。
http://landsnails-weather.blog.so-net.ne.jp/2014-12-01
殻長は20mmほどです。

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Grandinenia gastrum costigera
荒い肋が特徴的です。
殻長は23mmほどです。。

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Grandinenia gastrum laticosta
前述の種と亜種関係です。
こちらの亜種は大きく殻長が30mmほどです。

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Grandinenia gastrum rubens
こちらも前の2種とは亜種です。
顕著な肋はなく模様もなく非常にシンプルな亜種です。
殻長は27mmほど。

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Grandinenia fuchsi costicollis
黒い帯が特徴です。
画像の個体は赤土でうっすらと汚れているので色帯が目立ちませんね。
殻長は32mmほど。

参考文献
ACTA CONCHYLIORUM Nr. 12/2012
http://www.club-conchylia.de/ccinfo/acta.html

中国の陸貝 貴州と広西チワン族自治区 後編 [中国の陸貝]

つづきです。
貴州省からバスで広西チワン族自治区の南丹という街に入りました。

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どこの街でも、高層ビルの建設ラッシュです。
そんなに需要があるのでしょうか。

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バスターミナルに到着。

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街路樹に赤い飾りつけがされています。

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中国のホテルの部屋はこんな感じです。
ここは1泊130元くらいだったと思います意外ときれいです。
部屋の鍵も電子錠です。

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典型的な中国式シャワーとトイレ。
このタイプは今回利用したホテルではここだけです。
あとのホテルは洋式トイレでした。

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晩御飯は火鍋屋です。

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店の水槽には大きな魚が泳いでます。

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チョウザメの仲間。

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ナマズとコイの仲間?
内陸部なので淡水魚だけです。

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地元客の宴会あと。
ヒマワリの種のカスが大量に散らばっています。

同行者が中国で川魚を食べたくないというので。
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牛のホルモン鍋です。
やはり辛いです。

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定番のトマトと卵の炒めものを頼んだのですが、何かいつもと違うオムレツのようなものがきました。

翌朝もまだ暗い早朝から出発です。
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その前に朝ごはん。

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肉以外のトッピングはセルフで。
漬物、ネギ、唐辛子などです。

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豚肉麺に好みでトッピング。
麺は米粉の平麺です。

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車を走らせ、2時間ほどでポイントとなる石灰岩地帯に着きました。

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山間の集落。

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Plectopylis sp.を発見。
あとは死殻ばかり、生きている貝が少ない。
まだ朝晩が寒いせいかな。
毎朝、朝霧は出るけど雨が降っていないのか、ちょっと乾燥気味です。
それにしてもシーズンが早すぎたのかもしれない。
今回はずーっと死殻拾いしている。
せっかく遠路遥々、中国まで来たのにほんとに勘弁してくれ!

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Plectostomaの仲間かな?
生きている貝を見つけられてうれしい。

あまり貝が採れず、意気消沈しながら近くの街へ。
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おっさんが集まって生姜を千切りにしてる。

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爆竹のあと。

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お昼は、またもや麺です。
店によって特色があるので飽きません。

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定番の牛肉麺。

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ここの麺は小麦でした。
漬物や乾燥大豆などトッピング。

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あと包頭(肉まん)も注文。

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街の周囲も石灰岩です。
このあと、午後は採集に良さそうな場所が見つからずタイムアップ。
バスに乗り次の街へ。

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河池は大きな街です。
春節で露天が沢山出ています。

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晩御飯から翌日の朝食までいっきに行きます。
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麻婆ナス、辛い。
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麻婆豆腐、すごく辛い、中国山椒で舌が痺れる。
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翌日の朝食は牛肉麺に半熟フライエッグのトッピング。

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山奥に入って陸貝を探しますけど死殻ばかり。

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Oosoiraの死殻。

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生きている貝はPlectopylisだけ。
それも石を退かして数十センチ掘らないと出てこない。

貝が見つからないので、食事紹介するだけです。
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晩御飯は柳州市のお店でワンプレートご飯。

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朝食は牛肉麺。

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昼食は桂林市でチャーハン。
すごく化学調味料が効いている。
そして油ギッシュで美味しくない。

こうも食事の紹介ばかりになろうとは思いもしなかった。
陸貝がいないからしかたない。
あーあ今回は惨敗になりそうだ。

最後は今回の目的である陸貝を探しに。
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石灰岩の岩山を登ります。

厚くと積もった落葉を掻くとヤツがいました。
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Miraphaedusa takagii
2005年に新属として新種記載された非常にレアな種です。
種小名は発見者の高木氏に献名されています。

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幼貝の殻は非常に薄く壊れやすい。

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標本は持っていましたが、こうやって生きている個体に会えるとは感無量です。
今まで、全然陸貝が見つからなかったこともこれで帳消しです。
地獄から天国へ急上昇!
今回はずーと諦めムードだっただけに最高な形で締めくくれました。

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ついでにケイリンワニグチギセルTropidauchenia fuchsi も岩の隙間にいました。

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そして晩御飯には本当のトマトと卵炒めを食べました。

中国の陸貝 貴州と広西チワン族自治区 前編 [中国の陸貝]

当ブログもおかげ様で1周年です。
これからも陸産貝類に関する話題を中心に発信していきたいと思います。

さて先週末から1週間ほど中国の貴州省から広西チワン族自治区にかけて旅行してきました。
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日本から4時間半ほどのフライトで広州白雲国際空港に着陸しました。
中国の空は常に曇っている印象です。

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空港施設は広く大きいです。
ここから国内線に乗り換え、貴州省の省都である貴陽へ向かいます。

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空港内で中国上陸最初の食事、牛肉の麺です。プチトマト付きで58元。
日本円で1000円以上の値段ですが、正直いって美味しくない。
醤油味で麺は小麦、チンゲンサイと牛肉のトッピング。
醤油が強く、麺もパスタのような食感でマッチングしていません。

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広州から1時間半のフライトで貴陽に到着です。
さすが省都です、高層ビルが多いです。
そしてイルミネーションが派手。
ちょうど春節の時期だったため、花火や爆竹の音が激しい。

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ホテルに到着。
いよいよ明日から陸貝を探します。
どんな貝に出会えるか楽しみです。

明けて2日目の朝です。
早朝6:00におばちゃんが運転手のタクシーを確保、半日ちょっとで700元で交渉成立
と思っていましたが、最終的には800元を要求されました。

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とりあえず朝食。

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羊肉の麺がオススメだそうです。

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辛くてもいいかと聞かれたので、OK、OKと返答。
しかし思っていた以上に辛かった。
だけど非常に美味しい、麺は米粉で柔らかくツルツルです。
私はこの中国で食べる米麺が大好きです。
トッピングの羊肉も美味しい。
スープも美味しいですが、辛くて飲み干せませんでした。

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2時間ほどで最初の目的地の鍾乳洞に到着です。
ここ最近では主要都市を結ぶ高速道路網がどんどん開通しています。
初めて行った10年前は高速道路も開通されていないことが多く、延々と一般道を走ってました。

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鍾乳洞内には文化財らしき建造物があります。

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地元の人たちでしょうか、旧正月ということで御参り?でしょうか続々とやってきます。

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Plectopylis sp.
石灰岩露頭周辺でこのほかにゴマガイ類、ケシガイ類などの微小貝を見つけました。

さて次の鍾乳洞へ移動です。
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あれれ、ショボイ。
ここではゴマガイ類がいましたが、樹林が無く乾燥していて陸貝が少ない。
もう時間なので、貴陽に一旦戻り、高速バスで次の街へ向かいます。

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貴陽より東にある中規模の街、「都匀」です。
ホテルにチェックインのあと夕食に出かけました。
屋台が集中している区画があり、見て回ります。

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店先に並べられた食材を選んで調理してもらうようです。
さてと何の食材かな?

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褐色でツヤがあります。
形はセミの幼虫に似てますね・・・
というかそのものでした。

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となりは、カミキリムシの幼虫のような。
いわゆるテッポウムシですね。
大きくて4~5cmあります。

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これも大きな甲虫の幼虫。
サゴヤシゾウムシの幼虫のようです。

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これはバッタですね。
日本でもイナゴを食べますから馴染みありますね。
サイズはツチイナゴ、トノサマバッタくらい大きいです。

同行者の強い反対により普通のお店にします。

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とりあえずビール。
基本、中国ではビールは冷やされてません。
まあ気温も低いのでぬるいビールで我慢します。

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苦瓜と豚肉の炒め。
日本のゴーヤほど苦くありません。

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木耳の炒め物。
歯ごたえが良く美味しい。

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青唐辛子のホイコーロー。
これは辛かったですが、本場の中華料理は美味しいです。

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翌朝も同じ店で朝食。

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今朝は鳥肉麺。
これも米粉の麺です。
煮卵をトッピングしました美味しいです。

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2時間ほどタクシーで移動。
石灰岩の岩山に囲まれた村に着きました。

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のどかな田舎です。

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道端でお馬さんがさばかれていました。
春節のお祝いでしょうか。

そうそう、陸貝も見つけてました。
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Bradybaenidaeでしょうか、それともCamaenidae?
あとキセルガイの仲間、Phaedusa sp.、キセルガイモドキの死殻など少々。

先を急ぐ旅ですので、ここを早々に離れ、また都匀に戻ります。
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野菜や果物の露天が並びます。

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謎の野菜群。

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バスターミナルの近くで昼食。
牛肉の麺、きしめんの様な平たい米粉麺です。
これもスープが麺に絡み美味しいです。

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キップ売り場、すごい混雑。
春節ですから仕方ないですね。
年末のフィリピンはクリスマス休暇、中国は春節と何も混雑する時期に来なくても。
と思いましたが、賑わう街、ギュウギュウのバス、いい体験になりました。

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垂れ耳のようなバスたち。
バスの到着が遅れてターミナルで3時間ほど待たされてやっと出発。
これから、省越えで広西チワン自治区に入ります。

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車窓には石灰岩の奇妙な山並みが延々と続きます。
石灰岩地帯の規模が大きいの実感させられます。

後編は広西チワン自治区編です。
ほとんどグルメリポートになりつつありますが、このまま陸貝は採れずに終わるのでしょうか?
つづく。

甘粛省の陸貝 [中国の陸貝]

寒くなりましたね。冬になると採集に行く機会も減ってきます。
日本産のネタも思いつかなかったので、また中国の陸貝を紹介します。

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甘粛省南部の比較的大きな町です。
周囲を山岳地帯に囲まれており、鉄道も通っていなく車が唯一の交通手段になります。

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ここでは貝を探すには岩場がポイントになります。

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Bradybaena strictotaenia
ここは石灰岩地ではありません、しかし多くの貝が岩の表面や割れ目、崩落した石の下などに見られます。

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Cathaica sp.
また周囲の低木にも鈴なりになっていることも珍しくありません。

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Subzebrinus sp.
通称ゼブラと呼んでいるキセルガイモドキの仲間

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Laeocathaica sp.
平たい左巻きの陸貝
この仲間を含め左巻きの貝が多いです。

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Serina sp.
これもキセルガイモドキの仲間です。
1cmくらいの小さい貝です。よく複数個体で集まっています。

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注目すべき貝です。
殻は土まみれで平たくて周囲に溶け込んでいますね。
一見してヤマキサゴ類のような貝です。

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ひっくり返してみると殻口が見えて貝だとわかります。
蓋がないのでヤマキサゴ類ではありませんね。
実はとある貝の幼貝でした。

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なんと成貝はこれです。
Pupinidiusの幼貝でした。
幼貝は殻に土を付着させており、しかも笠のように張り出させて輪郭をぼかしているようです。

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成貝からは想像できませんね。

Grandinenia mirifica [中国の陸貝]

中国のキセルガイを紹介します。
広西チワン自治区には多くの石灰岩地があります。
そこでは好石灰岩性のワニグチギセルの仲間のGrandinenia属が多様に分化しています。
大きく円い殻口が体層から前方に突き出した奇妙な殻形をしています。

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その中でも Grandinenia mirificaはさらに奇妙な殻形をしています。

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左側

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後ろ側

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右側
殻頂から太く巻いた螺層は殻径の最大幅を超えると急に巻くのをやめて前方に向かって殻口を伸ばしています。

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生息地では石灰岩の岩山が島のように点在しています。

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藪や潅木を掻き分けて岩山へたどり着き岩壁を見回します。
少し離れた石灰岩の壁に何か付いています。

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近づいてみるとGrandinenia mirificaです。
あたりを見回すと岩壁や亀裂の隙間などに点々といます。

初めて標本を見たときは衝撃を受けました。
こんな奇妙なキセルガイがいるとは不思議です。



Pupinidius nanpingensis [中国の陸貝]

今日もPupinidiusを紹介します。
分布は四川省九寨溝県です。世界遺産で有名な九寨溝です。

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Pupinidius nanpingensis
殻色はチョコレートのような色合いでツヤがあり非常にきれいな貝です。

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こげ茶色と乳白色の独特のグラデーションがすばらしい。
口唇は他のPupinidiusのようには広がりません。

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上から

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下から

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Pupinidius属の分布の中心は甘粛省ですが、省境で接した四川省北部には分布しています。
ここも甘粛省と同じような岩山が続きます。
たしか九寨溝は石灰岩によって形成されていたと思いますが、このあたりは石灰岩ではありませんでした。

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ガサガサの荒れた環境です。岩場の周りには一見して枯れ木のような潅木が茂ってます。
とても乾燥しています。

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でも足元をみると死殻がいっぱい。
CathaicaSubzebrinusなど多くの種がみられます。

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Pupinidius nanpingensisもやはり岩に付いてます。


Pupinidius streptaxis [中国の陸貝]

中国の陸貝の紹介です。
甘粛省といえばキセルガイモドキ科が多種多様に分化し繁栄してます。
そのなかでもPupinidiusは憧れの貝です。
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Pupinidius streptaxis ドングリのようなフォルムでかわいらしい貝です。

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口唇は薄く広がってます。割れやすいです。

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上から。結構巻いてます。

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下から。

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甘粛省南部です。岩だらけの山地が続きます。

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見上げるような岩壁。
石灰岩ではありません。

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ツメレンゲのような多肉植物が生えていました。

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岩壁をみるとPupinidius streptaxisが付いています。
以外にしっかり張り付いるので採集する際には口唇が割れないように気を使います。
餌になりそうな植物が少ない環境ですが個体数は多いです。
何を食べてるのか不思議です。

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牛肉面(ニューローミェン)
この日の私の朝食でした。

Heudeia setchuanensis? [中国の陸貝]

甘粛省で見つけたちょっと変わったヤマキサゴの仲間を紹介します。
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中国の甘粛省はほとんどが山岳地帯です。

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広西チワン自治区などの中国南部にくらべ石灰岩地は多くないのですが、標高1000~1500mあたりに小規模な石灰岩の露頭がありました。
ここではゴマガイ類など微小貝が多くみられました。

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Heudeia setchuanensis?
死殻を1個のみで生貝は見つけられませんでした。
とてもヤマキサゴ類らしい殻形をしています。

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下からです。死殻なのでちょっと風化してます。
成長脈はしっかり見えますね。

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前からみたところ。
ソロバン玉のような形状もヤマキサゴ類には多くの特徴として定番ですね。
殻口をみると突起のようなものが見えます。

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殻口のアップ。
クチミゾガイ類のような体壁板というのでしょうか、3本あります。
殻口内の下にも歯状の突起があります。
蓋の有無については確認できませんでした。

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ロシアの貝類誌「Treasure of Russian Shells,Supplement 3,A review of the geera of the recent terrestrial pectinibranch molluscs」の「Part 1,Neritopsiformes,Hydrocenoidei,Helicinoidei」に載ってった「Heudeia setchuanensis」のスケッチ図に似ています。
分布もChinaとなっているから、もしかするとこれかな?
1属1種のようです。

Geotrochatella martensi [中国の陸貝]

今日も中国の陸貝を紹介します。
ヤマキサゴ科(Helicinidae)のGeotrochatella martensi です。
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周縁角が薄く波打つように張り出しています。
歯車を思わせます。

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下から撮影。周縁角がヒラヒラと薄く波うちきれいです。

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前から見ると殻形はきれいな三角形です。殻口は縦に狭く横に広い形をしています。

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蓋は柿の種のような形。表面には薄い石灰質部分があります。

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石灰岩地の湿度の高い環境に生息しています。
分布も広く中国の広西チワン自治区からベトナムにかけてみられるようです。

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近寄ってお顔を拝見。
つぶらな瞳をしています。

Moellendorffia sp. [中国の陸貝]

中国産Moellendorffia属の第二弾

Moellendorffia sp.としておきます。
調べたのですが似た種が多くて同定できませんでした。
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広西チワン自治区の南部の石灰岩地産です。

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殻口がかなりひしゃげてます。

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殻頂が高くならず平たいです。
殻口は下に向かってます。

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現地ではこんな感じで落葉にいます。
木の実に見間違えます。

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