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Aegista diversifamilia [台湾の陸貝]

以前に当ブログの「台湾 その2」のコメントで種名を指摘されたので調べてみました。
http://landsnails-weather.blog.so-net.ne.jp/2015-02-12#comments

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Mr.bear2から「Aegista diversifamilia 台灣東部產。」と指摘のあった画像

台湾の新しい図鑑が出たのでAegista diversifamiliaが載っているかなと思い見たけど無し。
なのでWebで検索したらありました。
http://zookeys.pensoft.net/articles.php?id=4147

Aegista diversifamiliaは2014年に新種記載されたようです。
模式が台湾東部の花蓮県の太魯閣近くです。

タイワンオオベソマイマイAegista subchinensisよりも
八重山諸島に分布するオオベソマイマイAegista vermisにより近いです。

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台湾東部の花蓮県周辺で採集した個体。
サイズは大小あります。

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上から
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正面から

これからも新種が出そうですね。
また台湾に行きたくなりました。

台湾 その4 [台湾の陸貝]

花蓮から飛行機で台北に戻ってきました。
今日は台北の近くに行きます。

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内洞のダムです。
雨上がりで絶好のカタツムリ日和です。

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ダム湖に沿って遊歩道があります。

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苔むした樹幹にキノコ

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結構な水量の滝がありました。
景勝地ですね。

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Ptychopoma wilsoni
平たいヤマタニシの仲間。
和名をヤマタニシモドキと教えてもらったのですが、検索しても出てきませんね。

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スウィンホウギセル。

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タイワンゴマガイ Diplommatina taiwanica

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午後は烏来に来ました。
観光地で賑わっています。

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ここらで昼食にします。

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竹筒を注文しました。

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開けると鶏飯が入ってます。
材料を竹筒に入れて蒸しています。

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オオタニワタリの新芽炒め。
シャキシャキしてて美味しかったです。

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蕾の炒め物。
何の花か忘れました。

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川エビの素揚げ。
エビの棘が口の中に刺さりますが美味しかったです。

さて採集の再開です。
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クロイワオオケマイマイAegista mackensii
台湾と八重山は近いですからね。

採集に勤しんでいると急に頭がかゆくなってきました。
そして首周りも湿疹が、そのうち頭痛と呼吸が苦しくなってきました。
どうやらアレルギー反応のようです。
昼に食べた川エビかな?と考えました、口内にエビの棘がグッサリ刺さったしなぁ。
しかし今まで甲殻アレルギーはありませんでした。
他に食べたのはリュウキュウアユとかオオタニワタリです。

これですっかり採集意欲を失って台湾採集を終えました。

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程なく症状は改善されたので、夕飯は屋台村に行きます。

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海鮮料理ですが、エビは止めときます。

帰国後、しばらくエビ料理を避けてましたが、今では平気です。
海外でアナフェラキシーになるのは怖いですね。
エピペンを持ち歩くのも難しいので、旅行には鼻炎の薬を持っていきます。
これで少しは緩和されるんじゃないかと。

おわり。

明日から中国の貴州省と広西チワン自治区に行ってきます。

台湾 その3 [台湾の陸貝]

台湾東部の花蓮に着きました。

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結構大きな町です。

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「日系雑貨いろいろ」分かりやすい店名。

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食堂もあります。

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おかずがたくさん。

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野菜を選んで調理してもらいます。

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そしてビール。
料理も紹介したかったのですが、撮り忘れてました。

翌日は観光地として有名な太魯閣(たろこ)です。
楽しい石灰岩地帯です。
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当然、観光名所には行かずに藪の中へ。

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コサカギセル Hemiphaedusa kosakai
殻色は通常型と白化型があります。

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地表性で複数個体が集まっていることが多いです。

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オオケマイマイの仲間Aegista impexa

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タイワンオオベソマイマイ Aegista subchinensis

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オオジョロウグモ、沖縄と同じですね。

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鯉魚潭に移動してきました。
大きな池があってここも観光地のようです。

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食堂のテーブルに野菜のようなものがあります。

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オオタニワタリかリュウキュウトリノスシダの新芽でした。
山菜として普通に食べるんですね。

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ヘンメンギセル Hemiphaedusa hemmeni
2005年に新種記載されました。

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世界的な採集家で有名なヘンメン氏に献名されています。
ヘンメン氏は精力的に世界各地に訪れ採集を行っていました。
私もヘンメン氏が採集されたペルー産の標本を購入しています。
残念なことに数年前に旅行先のベトナムで病気により亡くなったと聞いています。
最後まで採集を行っていたとは敬服いたします。

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アントンギセル Hemiphaeedusa antuensis

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タイワンギセル Formosana formosensis
台湾のキセルガイは黒紫色というのでしょうか、独特の殻色をしていて似てますね。

場所を変えて山岳地帯に来ました。
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タイワンレンズガイ Otesiopsis taiwanica

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タイワンヤマトガイ Japonia formosana

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シワクチマイマイ Moellendorffia hiraseana
大好きなMoellendorffiaです。
これを見つけたかった。

次は北部に戻ります。
つづく。

台湾 その2 [台湾の陸貝]

台湾の続きです。タクシーで次の街に移動です。
目的の街には温泉があるそうで楽しみです。
しかし、運転手が我々が日本人だと知ると、自宅へ来いと言い出しました。
別に行きたくないので目的地に行くように言ったのですが、彼の自宅へ強引に連れて行かれました。
父親が日本語を話せるので、どうしても会わせたいと。
彼の自宅に着くと近所のご老人たちが集まっていました。
彼らは戦時中に日本語教育を受けており、しっかりとした日本語を話します。
皆さんは懐かしがってうれしそうです。
しばらくご老人達の思いで話にお付き合いして、そろそろ発ちたいなと思っていると。
一人の老婦人が暇だから明日から車を出してくれると。
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そしてこの車です。
台湾東部の2日間をお願いすることになりました。
しかも実費だけでいいとのことで非常に助かりました。
日本の歌謡曲が好きだそうで、移動中はカセットテープで歌を流しています。

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看板には觀音海岸野生動物重要棲息環境と書かれています。

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タイワンオオベソマイマイ Aegista subchinensis
殻径は20mmほどです。

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サソリモドキの仲間です。
日本のサソリモドキに似てますね。
別名はビネガロン、尻から酢酸か何かを噴射するそうです。

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カノコガの仲間。
日本のキハダカノコガに似てますね。同種なのかな。
翅が鹿の子模様です。

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昼食でお刺身を食べました。
白身で美味しかったです。
粉わさびは台湾産なのか、日本のものに比べてあまり辛くありません。
地元の人は醤油にわさびをたっぷり入れてドロドロにして食べます。

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タイワンヒロクチコギセル Reinia eastlakeana tayalis
イーストレーキコギセルの亜種です。
参考にした台湾の図鑑では属がReiniaのままですが、イーストレーキ属はProreiniaになってますね。
Proreinia eastlakeana tayalisが正しいのかな。

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殻表の模様が美しい貝です。

つづく。

台湾 その1 [台湾の陸貝]

ここのところ採集に行ってないので10年前に行った台湾の採集旅行を紹介します。
2005年の12月に香川県のT氏と滋賀県のO氏と私の3名で台湾に行きました。

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午後の便で関空から出発すると台北に着くころにはすでに夜になっていました。
ホテルにチェックインしたあと街へ夕食に出かけます。

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商店街に食堂が並んでいます。そのうちの1軒に決めました。
店先には食材が並んでおり、この中から選んで調理してもらうシステムのようです。

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牡蠣やアサリ、魚、エビなど魚介類が中心です。

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謎の食材。ユムシ?

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適当に無難な食材を選んで調理してもらっています。
とりあずビールを。

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アサリの炒め物。オイスターソース?で味付けしていて美味しいです。

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エビせんと小魚のフライ。
このほかに牡蠣のオイスターソース&バジル炒めなどをいただきました。

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おなかもふくれて、ホテルに戻る途中に怪しげな文字の屋台が。
大腸麺線て何?字面だけで不気味です。
臭豆腐はたしか豆腐を発酵させたものだったかな。
満腹だったのでチャレンジはしませんでした。
※大腸麺線は豚もつのにゅうめんらしいです。

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そして翌日は朝から雨のなか台北から北東に向かいます。

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森も雨に濡れて、かたつむり日和です。

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最初に見つけたのはスゥインホウギセル Formosana swinhoei
殻長が30mmほどの大型のキセルガイです。

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樹上性のエンドウムシオイの仲間 Dioryx swinhoei
種小名から和名を付けるとスゥインホウエンドウムシオイですね。

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そしてスゥインホウ中のスゥインホウと名高い。
スゥインホウマイマイ Nesiohelix swinhoei
日本のエラブマイマイやヘソアキアツマイマイと同じNesiohelix属です。
とても大きい貝です。殻径は50mmほどです。
殻形は周縁が角張り特徴的です。殻も厚く重厚です。

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ベッコウマイマイの仲間。
タイワンベッコウPetalochlamys formosanaかと思ったけど
図鑑と見比べると軟体の様子はPetalochlamys vestaのような気がする。

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今日の採集は終了、タクシーで台湾東部へ向かいます。
つづく。


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