甘粛省の陸貝

寒くなりましたね。冬になると採集に行く機会も減ってきます。
日本産のネタも思いつかなかったので、また中国の陸貝を紹介します。


甘粛省南部の比較的大きな町です。
周囲を山岳地帯に囲まれており、鉄道も通っていなく車が唯一の交通手段になります。


ここでは貝を探すには岩場がポイントになります。


Bradybaena strictotaenia
ここは石灰岩地ではありません、しかし多くの貝が岩の表面や割れ目、崩落した石の下などに見られます。


Cathaica sp.
また周囲の低木にも鈴なりになっていることも珍しくありません。


Subzebrinus sp.
通称ゼブラと呼んでいるキセルガイモドキの仲間


Laeocathaica sp.
平たい左巻きの陸貝
この仲間を含め左巻きの貝が多いです。


Serina sp.
これもキセルガイモドキの仲間です。
1cmくらいの小さい貝です。よく複数個体で集まっています。


注目すべき貝です。
殻は土まみれで平たくて周囲に溶け込んでいますね。
一見してヤマキサゴ類のような貝です。


ひっくり返してみると殻口が見えて貝だとわかります。
蓋がないのでヤマキサゴ類ではありませんね。
実はとある貝の幼貝でした。


なんと成貝はこれです。
Pupinidiusの幼貝でした。
幼貝は殻に土を付着させており、しかも笠のように張り出させて輪郭をぼかしているようです。


成貝からは想像できませんね。

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コメント 2

こんなに乾燥した生息環境に良く適応した物だと感心させられますね。また、泥を身にまとうなど、すばらしい生命力です。おそらく、雨が降ったときに素早く身につけるのでしょうね。
by 矢野 (2014-12-17 08:55) 

最初は別の種類だと思ってました。幼貝の時に泥パックをしているおかげでしょうか、成貝になっても殻頂部がきれいです。
by Green slug (2014-12-27 23:58)