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宇治群島向島のベッコウマイマイ科の一種 [陸産貝類]

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向島では倒木の下に見られたベッコウマイマイ科の一種。
殻径も10mmあって比較的に大きい。
コシキオオヒラベッコウ Bekkochlamys koshikijimanusに似ているけど、別種なんだろうな。

宇治群島のベッコウマイマイ科の記録を過去の文献を見てみると。
宇治群島・草垣群島の陸産貝類相(湊,1982)
Pseudohelicarion sp. Nipponochlamys sp.

宇治群島向島の陸産貝類相(富山,1984)
ウメムラシタラ Sitalina japonica Pseudohelicarion sp.

Bekkochlamysは記録されていない代わりに謎のPseudohelicarion sp.が。
ネットで調べると台湾やフィリピンにいるみたい。
https://www.conchology.be/?t=5034&fam=HELICARIONIDAE&spec=Pseudohelicarion%20cumingii
見た目は中々のトロピカルなベッコウマイマイだけど日本にいるのかな。

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とりあえずBekkochlamys sp.にしとこう。

液浸標本用にPET樹脂のサンプル管を購入しました。ガラス製は重くて割れるのでこちらに移行。
これまでにも樹脂製を使ってましたが中が見えない難点がありました、しかしこれは透明で中が見えるのが良い。



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宇治群島 家島 [陸産貝類]

家島です。
チョー余裕です。

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なんて優しい島なんだろう。

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港もあって快適。

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向島も見えます。
尖ってます。

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ウジグントウゴマガイ
ここでも個体数は多い。

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タネガシママイマイ
これとチャイロマイマイが非常に多い。

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ヘソカドケマイマイ

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ホリマイマイ近似種
開けた環境に生息。

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ヤマナメクジの一種

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クチビラキムシオイガイ
白いのがメス、赤いのがオス

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ハジメテビロウドマイマイの幼貝
殻表の突起がすごい。

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ウジグントウギセル
中々姿を見せず、やっとのことで見つけました。

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宇治群島 向島 [陸産貝類]

というわけで無人島の続き。
どこの島か伏せてたわけですが、すぐに気づかれた方もいました。
個人スマホ、仕事スマホに着信があったと思ったら自宅の固定電話が鳴りました。

さてさて無事に上陸したものの、次の試練が待っています。
完全に「シンバッド七回目の航海」の気分です。
ロック鳥の卵を探しに行くつもりで挑みます。
もしレイ・ハリーハウゼンのサイクロプスが出てきたら絶対にやられるな。
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海岸から登れるのはこの谷部だけ。

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大きめの石や岩がゴロゴロしてて危ない。
掴んだ岩が足元に倒れてきて脛を打って擦り剝いて血が滲みました。
浮石が多くて危険です。

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斜度はこんな感じ。
かなり急峻でしょ。

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とりあえず斜面脇の低木林に入ってみましょう。

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ウジグントウギセル Stereophaedusa (Mesophaedusa) ujiguntoensis
これが本場のウジグントウギセルじゃ。
でも八丈島で何度も見てるせいか、思ったより感動が薄っ!

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さらにウジグントウゴマガイ Diplommatina cassa ujiinsularis
個体数はそれなりにいます。

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クチビラキムシオイガイ Chamalycaeus expanstoma
これは感動した。
サイズも大きくインパクトのあるムシオイガイの仲間。

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ハジメテビロウドマイマイ Neochloritis tomiyamai
初めて生貝をみた。殻全体に毛状の小突起がある。
しかしビロウドマイマイではない。
ついでにご説明いたしますね、ハジメテビロウドマイマイとウジグントウマイマイは法律で採集が禁止されております。
今回は某大学と某博物館の学術資料として少数個体の採集許可を受けています。
ただ採集禁止は生きた貝に適用されるので死殻は規制がありません。
生きた貝は学術標本としてサンプリング、死殻は採集させて頂きました。

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さらに標高を稼ぎ尾根まで登ってきました。

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ここまでくるとムコウジマコギセル Reinia arborea が見られます。
これは向島の固有種。
木の幹や洞などに付着していました。

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チャイロキセルガイモドキ Luchuena nesiotica
やや濃い茶色。

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ピントノミギセル Zaptyx (Hemizaptyx) pinto
オオタニワタリの中心の落ち葉内。

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ボートで船に戻るのに時間がかかるので、そろそろ下りないと。
しかし下る方が登りよりも数倍怖い。




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クチビラキムシオイ Chamalycaeus expanstoma [陸産貝類]

鹿児島県の宇治群島にのみ生息するムシオイガイの仲間です。
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ムシオイガイの仲間の中でも大きく、殻径は5mmを超える。
模式産地の家島産より向島産の個体のほうが一回り大きく殻径が6mmになる。

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和名のクチビラキのとおり殻口の外唇の一部が体層に沿って伸びる。
殻は扁平で成長脈がハッキリとしてます。
奇妙で個性的な良い貝です。

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軟体も可愛い。


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ヤグラギセル Mundiphaedusa yagurai [陸産貝類]

週末は群馬、埼玉、山梨と3県をまたいで陸貝を探してました。
しかも雨でビチョビチョのドロドロです。

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Hさんに案内してもらった秘密の場所で初対面。
標本は頂いたのを持っていましたが生貝は初めて。
関東の石灰岩地の特産種。

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非常に良い貝です。
ずんぐりしてて可愛い。
石灰岩地の貝という雰囲気です。

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ヤグラギセル Mundiphaedusa yagurai
ちょっと薄く赤みを帯びたべっぴんさん!

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今回はいつものケースより高価なディッシュボトルで飼育します。
これは昆虫飼育ケースで通気口が細かいメッシュになっていてコバエも侵入できないはず。


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シメクチマイマイ? or アキラマイマイ? [陸産貝類]

倉敷市真備町の低山地でシメクチマイマイを見つけました。

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しかしながら当然として、アキラマイマイの可能性もあり!
アキラマイマイの分布域に隣接した場所なので要確認。

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というわけで解剖!

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鞭状器が棒状に見えます。
シメクチマイマイのとは違うね。

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うーん、明らかに棒状。
つまりはアキラマイマイということでいいですか。

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シメクチマイマイ 岡山大学 [陸産貝類]

岡山大学の構内はシメクチマイマイの分布域ですが、1例だけアキラマイマイが記録されています。
アキラマイマイのほうが移入されたのでしょう。
しかし、1個体だけとは限りませんので解剖して白黒はっきりつけよう。

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ということで岡山大学で採集したシメクチマイマイを解剖しました。

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鞭状器の先端が急に細くなっています。
カギ状だけかと思っていましたが。このように細くなる場合もあるそうです。
というわけでアキラマイマイではなくシメクチマイマイでした。




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ホラアナゴマオカチグサ類 [陸産貝類]

洞窟性貝類です。
小さすぎて見つけるのが難しい。
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鍾乳石をなめまわすように観察していると壁面に白っぽい粒が。

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これは死殻です。
生貝は透き通っていて更に見つけにくい。

探し方を教えてもらいながら進んで行くと。
あっ!見つけたかも。ドキドキ。

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石粒でした。
いや絶対に見つけたと思ったんですけどね。

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M君が見つけた個体を撮影させてもらいました。
可愛い。
離れた洞窟だと種が違うという話もあります。
特に南西諸島だと島嶼毎に種分化している可能性が高いようです。


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飼育しているノミギセル類 [陸産貝類]

暑い日が続きます。
野外作業をしていると何度か熱中症になりかけました。
そして飼育している陸貝も暑さのせいなのか、いつのまにか死んでいてコバエが発生して困ります。
市販のコバエホイホイを置いても全然採れず。
対象とする種類が違うのかまったく効果がありません。
そこで試行錯誤の結果、ラム酒を使って誘引すると良く採れることが分かりました。
カタツムリに湧くコバエでお困りの際にはラム酒をお使いください。

さて飼育中のノミギセル類の様子です。
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ゾウゲツヤノミギセル Zaptyx (Hemizaptyx) purissima
八丈島でようやく見つけたものです。
本物はほんとうに美しい。

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イトヒキツムガタノミギセル Zaptyx (Pulchraptyx) longiplicata
超レア種。
自分で見つけたい貝です。

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アラハダノミギセル Zaptyx asperata
下甑島産です。
名前の通り成長脈が荒いです。

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デグチノミギセル Zaptyx (Zaptyx) daemonorum deguchii
草むらとかにいるノミギセル。

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イトカケノミギセル Stereophaedusa caloptyx caloptyx
ノミギセル類じゃないノミギセル。
色々と面白いです。

明日から関東地方に出張ですが台風5号が心配です。



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佐多岬(愛媛県) [陸産貝類]

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兵庫県から7時間かけて愛媛県伊方町の旧三崎町まで来ました。
すごく遠かった。

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そして伽藍山(ガラン山)周辺を散策しました。

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お目当てはミサキちゃん。

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ミサキギセル Tyrannophaedusa sugimotonis misaki
若い個体。

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これは一回り小さいキセルガイ。

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シーボルトミミズが多かったです。
落ち葉や礫石を掻いてると飛び出してくるのでビビります。

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とりあえずホテルでビール。

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