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宇治群島 向島 [陸産貝類]

というわけで無人島の続き。
どこの島か伏せてたわけですが、すぐに気づかれた方もいました。
個人スマホ、仕事スマホに着信があったと思ったら自宅の固定電話が鳴りました。

さてさて無事に上陸したものの、次の試練が待っています。
完全に「シンバッド七回目の航海」の気分です。
ロック鳥の卵を探しに行くつもりで挑みます。
もしレイ・ハリーハウゼンのサイクロプスが出てきたら絶対にやられるな。
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海岸から登れるのはこの谷部だけ。

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大きめの石や岩がゴロゴロしてて危ない。
掴んだ岩が足元に倒れてきて脛を打って擦り剝いて血が滲みました。
浮石が多くて危険です。

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斜度はこんな感じ。
かなり急峻でしょ。

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とりあえず斜面脇の低木林に入ってみましょう。

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ウジグントウギセル Stereophaedusa (Mesophaedusa) ujiguntoensis
これが本場のウジグントウギセルじゃ。
でも八丈島で何度も見てるせいか、思ったより感動が薄っ!

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さらにウジグントウゴマガイ Diplommatina cassa ujiinsularis
個体数はそれなりにいます。

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クチビラキムシオイガイ Chamalycaeus expanstoma
これは感動した。
サイズも大きくインパクトのあるムシオイガイの仲間。

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ハジメテビロウドマイマイ Neochloritis tomiyamai
初めて生貝をみた。殻全体に毛状の小突起がある。
しかしビロウドマイマイではない。
ついでにご説明いたしますね、ハジメテビロウドマイマイとウジグントウマイマイは法律で採集が禁止されております。
今回は某大学と某博物館の学術資料として少数個体の採集許可を受けています。
ただ採集禁止は生きた貝に適用されるので死殻は規制がありません。
生きた貝は学術標本としてサンプリング、死殻は採集させて頂きました。

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さらに標高を稼ぎ尾根まで登ってきました。

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ここまでくるとムコウジマコギセル Reinia arborea が見られます。
これは向島の固有種。
木の幹や洞などに付着していました。

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チャイロキセルガイモドキ Luchuena nesiotica
やや濃い茶色。

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ピントノミギセル Zaptyx (Hemizaptyx) pinto
オオタニワタリの中心の落ち葉内。

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ボートで船に戻るのに時間がかかるので、そろそろ下りないと。
しかし下る方が登りよりも数倍怖い。




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コメント 2

ramirez

ひょっとして宇治群島かな?と思っていました。人づてに上陸も難しい島だと聞いたことがあります。写真を見ると相当な斜度で、入島時も尾根からの下りも相当の危険が伴うようで、心して行かねばと思わせる島ですね。一般人には絶対に行けない場所に次々と遠征されているGreen slugさんが羨ましく思います。
by ramirez (2017-11-15 14:30) 

Green slug

調査隊の皆様には感謝しています。ほんとうに緊張の連続でした。それでも未知なる場所へ行きたいです。
by Green slug (2017-11-15 21:50) 

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